男の名は和久、インターネット業界に数年身をおき、経営陣との意見衝突をおこし、この機とばかりに自ら事業をたちあげたばかりだった。
事業内容はというと、経営コンサルタント・・・
きょうは初の依頼主との面談である。
クライアントは地方都市の商店街の店主である。
普段は国産の腕時計をしているのだが、きょうは思い出のブルガリを腕にはめ、いざ出陣!
約束の午後二時の5分前に現地に到着
店はいろんなアクセサリーや小物などを販売している小さなテナントの店であった。
オーナーはまだ若い女性で20代後半といったところだろうか
「もう、困っちゃう、去年のガソリンの値段があがったあたりから売上が下降線なの」
「ある人がいったんだけど、通販サイトをたちあげたらって・・・・」
和久は皆、同じようなこと考えてるんだなっと苦笑いを抑えた
「今、この時代、どこの店主も売上減であえいでますよ」
「そこで、皆さん安易に通販サイトをたちあげようってかんがえちゃうんですよね」
「え、じゃあ、どうしたらいいの」
「考えてごらん、おなじ通販サイトたちあげても自らが更新して、売れる為のキャッチフレーズ考えたり、商品構成とか画像配置とか考えたりしなければいけないでしょ」
簡単に売り上げ増にはいかないことを相手に伝え、ここで今まで和久が副収入の為にやってきたことを提案した。
「売上減ということは、今、在庫抱えてるよね」
「そう、これなんとかしなきゃ」
「だったら、その在庫が掃けるように他人に委ねたらどう?」
女性オーナーはわけがわからないといった表情だ
「インターネット上にはASPという店主とアフィリエイターの仲介する役目をするサイトがあるから、そこで商品を委ねちゃえばいいのさ。ASP側はアフィリエイターに販売を委ねる形になるんだけど、アフィリエイトの販売力は未知数で計り知れないからね」
「今度、その優良ASPサイトを教えてあげますよ」
女性オーナーはさっきまでの困惑した表情から一変、安堵に満ちた表情に変わった。
その後、お店の今後のこととか、事業計画のことであるとかを相談にのってあげてる間に日が暮れかかっていった。
腕のブルガリは午後7時をまわっていた。
この時計は和久が社内営業売上トップの時のコミッションで購入した想い出深い時計である。
和久は、店を出ると、今度来るときは、あのオーナーが満面の笑顔で迎えてくれる事を願った・・・
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